インド
マハラシュトラ州プネ県における
貧困削減のための農村開発事業(第1年次)

助成機関:独立行政法人 国際協力機構(JICA)
草の根パートナー事業

対象地域:インド国マハラシュトラ州プネ県ムルシ地区、アンダーレ、
カタルカダック、カンボリ、ジャワルの4村。
2008年10月22日〜2011年10月21日(3年間)

事業目標
ムルシ地区の4カ村において、住民の生活が改善され、ムルシ地区における農村開発のモデル事業となる。

受益者
マハラシュトラ州プネ県ムルシ地区の4カ村に住む農民約500人(間接裨益者=約3500人)

活動および期待される成果
@人材育成:地域行政職員と4カ村の住民を対象に参加型リーダーシップトレーニングを行うことにより、地域における行政と住民の間の交流とチームワークが活性化し、持続的開発を可能とする環境が整備される。
A酪農支援:乳牛飼育の技術移転、資材供与、組合設立と統合、バイオガスプラントの設置を通し、牛乳の卸売りによる収入増、ガス、肥料に対する支出の軽減が見込まれる。
B農業支援:果樹や薬用樹の導入による収入向上、灌漑システムの建設による生産性の増大、そして各種の農業トレーニング、視察、フォーラムを通して知識のより広い層への拡散を狙う。

ICA文化事業協会は、2008年10月からインドにて農村開発事業を始めました。事業対象となっているマハラシュトラ州プネ県ムルシ地区の4村は、町から車で1時間ほどのところにあります。

ニルマラ・バークレ
コーディネーター
タナジ・マルポテ
フィールド・オフィサー
ICA文化事業協会は、現地のカウンターパート機関であるICAインドと協力体制の下で事業を行っています。事業のために雇用された現地スタッフは10人。ジェンダーバランスを考慮し女性を積極的に雇用し(10人中3人が女性)、またカーストによる差別がないよう配慮しました。
アルチャナ・パワル
事業経理

2009年2月16日から3日間、ICA文化事業協会の佐藤静代氏とウェイン・エルスワース氏により戦略計画と合意形成型ワークショップが行われました。地域行政職員も含め合計42名(内女性15人)の参加者が、自分たちの村の過去10年の歴史を振り返り、将来のビジョンを描くと共に今後1年の村改善計画を形成しました。

事業対象村のひとつカンボリ村では、1999年度に環境事業団(現・環境再生保全機構)の助成を受けて建設を行ったリフト灌漑施設があります。事業では、経年劣化しているこの灌漑施設を改修し、また高台に水タンクを設置し、より多くの田畑へ水が運べるよう拡張工事を行いました。

牛を飼う農家の多い事業対象地域では牛糞が有効利用できるため、有機肥料を発酵させ燃料を生産するバイオガス施設に対する需要は非常に高いものがあります。牛を2頭以上飼っている等の条件と、地域の発展に協力的である等、ICAの設けた基準をクリアした農家が各村で選出され、3年間で20基のバイオガスプラントが建設される予定です。今期は4基のバイオガスプラントが建設されました。一見複雑そうに見えますが、バイオガスプラントのつくりはシンプルで、穴に溜められて発酵した牛糞がガスを発生し、そのガスは直接台所まで配管され、通常のガスと同じ要領で調理に使うことができます。ガスを発生させた後の牛糞は、栄養分の高い肥料として有効利用することができます。

2月4日に、カンボリ村にて農業フォーラムが行われました。村民の大部分が農業従事者であるこの地域では、村民の農業の技術改善に対する意欲は高く、参加者は110人を超えました。講師に普段の農作業で感じた疑問を質問をする人、自分の畑で取れた作物を持参して発育状態を確認する人などが見られ、皆熱心に参加していました。

3年間の事業期間を通して3万本の植樹が計画されています。現在約1万本の苗がICAインドの所有する育苗場で栽培されています。種類は大きく3種類に分けられ、マンゴー、パパイヤ等の果樹、チーク、シルバーオーク等の材木用の樹、カランジャ、グリリシディア等の薬用の樹です。来期に予定されている植樹活動に向けて着々と元気に育っています。

 

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